
子供に就いて欲しい職業ランキングの常に上位に来るのが公務員です。
時に、ランキング1位だったりします。
しかしながら、終身雇用の崩壊を受けて、公務員という安定と思われてい職業も安定でない時代となっています。
そう聞くと
思い切って転職しよう
と考える方が多いと思いますが、私が2016年に留学から帰国した後の転職事情は相当厳しいものでした。
教員を辞めて、海外で英語を学びTOEIC800点以上・プログラミングもちょっとかじれば転職なんて余裕だと思っていた、自分の考え方は打ち砕かれました。
現在、公務員・教員を務めている方の参考になればと思い、今回は当時、私が転職活動で気付いた事、実際に言われた事などをまとめました。
結論から言うと
市場価値ほぼ0
です。
数値では計れないので強みなし
あなたの強みはなんですか
あなたの長所を教えてください
よく聞かれる質問だと思います。
公務員・教員を続けてきたときに長所は何でしょうか。
教育界も働き方改革が求めらていますよね。
先生たちって、頑張ってる人はめちゃくちゃ働いているんです。
業務として
- 教材研究
- 生徒指導
- 成績処理
- 行事準備
- 部活動指導
一般企業のサラリーマンより、よっぽどブラックなんです。
家に帰れるのが翌日なんてこともあります。
ただ、ものすごく残念なのが、教師で頑張ってきたことって数値で計れないんです。
教師のやりがいは
子供の成長を近くで感じられること
人間が出会いよって変わる瞬間を目撃できること
私も実際に教師をやっていたので、これはきれいごとではなくて、やりがいとして上記の項目は当てはまります。
しかしながら冷静に考えてみると、教員の業務って数値で計れないものが多いのです。
・教材研究
どれだけ教材研究をしたところで、子供たちの学力や理解度がどれだけ上がったかは計れないと思います。その年に、たまたま学力が高い子供たちが揃っていた、授業の内容がもともとハイレベルなものではなかったので、躓く要因がなかったなどが考えられます。
子供たちが生き生きしていた
積極的な授業参加が見られた
など、アンケートに結果として書いて、それが成果のように報告することが多いですが、主観的にしか見ていないので、数字では表せません。
・生徒指導
生徒指導をすることによって、学校が落ち着いた。
生徒間でも問題が起きなくなった
これも生徒指導によって、一人一人のマナーや道徳心が改善されたかは分かりません。
数値で計れないですね。
・行事
行事も基本的には例年通り行われているものです。
予算も決まっていますし、やる内容もほとんど一緒です。
ただ、相手が子供なだけに準備がとても大変です。
・部活動指導
地区大会優勝
県大会3位
等の結果も、個人の能力を伸ばした、すなわち教員のマネジメント能力が高いとは評価されないと思います。
企業であれば
リーダーを1人・部下を3人
そのチームの売り上げがどのくらい伸びたのかを売り上げで判断できます。
これがリーダーのマネジメント能力を数値で表す指標の一つになります。
数値で計れないことは成果・強みではないのです。
大変厳しいことを伝えますが、数値で計れない・表せないことはあなたの成果としては評価しにくいと思ってください。そしてそれを強みのようにアピールしたところで価値はほぼないです。
教材研究を行い生徒の理解力・満足度の向上に努めました
部活動指導を行い様々な人と関わってきました。また子供たちにも指導をしてきたのでコミュニケーション能力には自信があります。
以上のことは皆さんが伝えそうなことだと思いますが、正直なんの評価にもなりません。
「へ~、そうなんですね。」
で終わりです。
数字で表せることが結果として残ります。
それを相手に伝えることにより、この人がどのくらいのことができるのかといった判断になります。
なんとも皮肉な話だと思います。
必死に頑張って働いても市場に出た途端に、教師としてやっていたことは数値として計れないので付加価値が付きにくいのが現状です。
当時私は26歳でしたが、君がやってきたことは、たいして評価できないといわれた時は正直傷つきましたね。
なぜか社会人経験にカウントされない
教員になると研修も受けます。
保護者とも接します。
お給料いただきます。
しかしながら、なぜか
教員は世間知らず
社会人経験0
と判断されます
表面上はそんなこと言わなくても、そう思われています。
これはなぜなのか考えてみたところ、学校という閉ざされた空間が相当特殊であるからだと思います。
上記でも紹介しましたが、公務員ですので結果を求められることはほとんどありません。
そんなことない!!進学率は問われる
部活動でいい成績を残さないといけないんだ
と言われますが、仮に成績を残せなかったらどうなりますか。
給料は下がりますか
降格になりますか
どれにも該当しないでしょう。
一般企業は違います。
成績が出なければ、ボーナスは下がります。
降格または昇進が難しくなります。
会社の存続が危ぶまれます。
これだけ記載しただけでも、いかに学校という場所が特殊なところか分かると思います。
そんな特殊な環境で働いていた人たちを、企業側としては社会人経験ありとは評価できないのではないか、といったところが私の考えです。
まとめると、転職事情はかなり厳しいと思います。
いまは幸いにも、人材不足ですので私が転職活動していた頃よりも環境的には改善されているかも知れません。
しかしながらTOEIC800点以上のスコアを獲得し、勘違いした私の自信も
「あなたの英語の能力がどのように私たちの実務に生かされるか分からない」
と、一瞬で切り捨てられました。
記事を読んで
どうしたらいいんだ?
と思った方。
答えとしては
どうしようもない
といったところです。
公務員・教員を選んだ時点で
数値で計れない業務
社会人として見られない立ち位置
に就いたことになります。
唯一アドバイスできるのは、なんか違うと思ったら若いうちに転職することです。
若ければ可能性に期待してくれます。
教員の転職に重要なのは、早めの判断だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。