
今回の記事は以下のような方を対象にしています。
対象の方
教員からの転職を考えている方
教員で培った力は民間企業でも通用すると思っている方
人をマネジメントする立場にある方
この記事を読むと以下のことが理解できます。
ポイント
リーダーとしてやるべきことが分かる
ルールの設定方法が分かる
部下との距離感が分かる
より詳しく知りたい方は以下の書籍を参考にしてください。
書籍を読んでる最中は
・なんて冷酷非情な判断なんだ
・イメージしていたのは「家族のような会社」なのにこれじゃ機械・・・
など思うかと思います。
ただし、読み終えればすべての内容が腑に落ちるはずです。
目次
リーダーとしてやるべきこと1|感情は捨てる
まず、徹底的に感情は捨ててください。
人間の感情ほど、部下に対しての正しい指示・判断を鈍らせるものはありません。
嫌われるのが怖いから注意できない
こんな厳しいルールを設けたら陰で悪口いわれないかな・・・
などの恐怖心は徹底的に捨てましょう。
「情に厚い上司」も必要ないです。
感情で部下を評価してしまうことほど愚かなことはありません。
お前は頑張っているから、手当つけておいた
お気に入りだから、給与を上げる
大変な仕事で苦しそうにしているから、ちょっと仕事量を減らす
など、感情で評価することは、リーダーとして絶対にしてはならないことです。
評価に必要な物差しは「感情」でなく「数字」です。
この「数字」に関しては、別の記事で紹介させていただきます
本書でも感情的に動いた結果失敗したエピソードが書かれています。
ただしどうしても感情で動いてしまうのが人間です。
ではどのようにすれば良いのでしょうか。
それが次の項目に書かれています。
リーダーとしてやるべきこと2|正しくルールを設定し、ただしく評価する
感情で評価・判断してしまうときは
「ルール」「判断基準」が正しくない場合があります。
ルール設定が間違っているケース
本書にも出てきますが、ルール設定が曖昧だと組織として失敗します。
ルールには2種類あることをここで紹介します。
その2種類とは
「姿勢のルール」と「行動のルール」です。
「姿勢のルール」
やろうと思えば、能力に関係なく誰でも守れるもの。
「行動のルール」
個人の能力次第では守れない可能性があるもの(意識・やる気だけではどうにもならない)
例えば
「朝出社した際には、身だしなみが整っている状態で元気よく挨拶をする」は姿勢のルールです。
逆に、「毎月5件は契約をもらう」は「行動のルール」です。
身だしなみを整える
元気よく挨拶をする
は意識知れば誰でもできます。
ただし
毎月5件契約をもらう
は個人の能力(営業力)が関係するので誰でもできることではありません。
ここまでが「姿勢のルール」と「行動のルール」の説明です。
ここでリーダーが行うのは「姿勢のルール」で自己解釈の余地を残さないことです。
先ほどの「朝出社した際には、身だしなみが整っている状態で元気よく挨拶をする」を良いルール設定ではありません。
「身だしなみが整っている」「元気よく挨拶をする」がとても曖昧です。
「元気良く」も個人差がありますし、「身だしなみ」もこれくらいならいいだろうと解釈するスタッフもいます。
より具体的に
男性であれば、「ネクタイが首元までしっかりと上がっている服装で、一番奥の席のスタッフに聞こえる声で」と具体的にすることが必要です。
そうしなければこちらも正しく指摘することができません。
自己解釈の余地があると、認識のズレにつながり、注意した方・された方も不快な思いをして終わってしまうため、できるかぎりなくす必要があります。
自己解釈の余地がなくなることで「ルール」の「判断基準」が明確になります。
リーダーとしてやるべきこと3|部下と仲良くなる必要はない
気軽に話せる先輩
飲み会で親睦を深める
プライベートの問題まで相談に乗ってあげる
以上のようなことを「いい上司」として考えていませんか?
本書ではそのような考え方・態度を全否定しています。
冒頭でも述べましたが、本書で記されている上司に「感情」は必要ないです。
「情に厚い上司」を全否定しています。
本書の中では
上司と部下は距離があって当然
気軽に話せる関係でない
のが当然と記載されています。
上司は部下を評価する立場、部下は上司に評価される立場にあるのです。
つまり、この間の関係に「友情」や「仲の良さ」は全く必要ないということです。
必要なことは「明確な上下関係」です
教員のマネジメント能力は民間で通じる⁉
ここから、私的目線で付け足しをしていきます。
教員からの転職をされる方で、
「生徒の面倒をみてきたのでマネジメント能力には自信があります」
という方が時々みえると思います。
事実私もそうでした(笑)
1クラス40人を束ねていたので、マネジメント能力に自信があると履歴書に書いてしまいますし、面接でもそう答えてしまうのでしょう。
ただし、今回の記事を振り返ってみると、どれも該当しないと思いませんか?
私はそのように思いました。
〇身だしなみルールを始めとする拘束
〇教員と生徒という絶対的な上下関係
〇定期テストの点数という「数字」で評価
など、以上の例をあげる本書に該当していそうだと思いましたが、違いました。
学校教育では結果ではなく、努力した過程が大事
つまり「過程・プロセス」に重点を置きがちです。
しかし、会社は違います。
徹底した「数字」の評価です。
頑張ったから給与が上がる・褒めてもらえる
というわけではないです。
「数字」を評価基準においたマネジメントは具体的
「過程」に評価基準を向けてマネジメントは曖昧
このことから教員のマネジメント能力は、民間企業で求められるものとズレがある
というのが私の結論です。
まとめ|感情は徹底的に捨てる
そんなの人間的じゃない!!
と言われるかもしれませんが、とにかく感情は捨てましょう。
会社に感情は必要ありません。
本書では、会社に必要なものは「人」ではなく「機能」であるとも書かれています。
つまり、機能として任せられた役割を全うすることが重要であるということです。
上司と部下の間に必要なのは
正しく判断できる「ルール」
上司・部下という「上下関係」(友達ではない)
評価基準となる数字
この3つです。
今回参考にした書籍が気になったというからは是非、購入してみてください。